狐と嫁と溺愛と
本当に器用な双子だ…。



1時間ほど、月ちゃんの手元を見ながら教えられたら完成してしまった…。



早すぎるし、めちゃくちゃ上手だし。



「まずは生地を切っていきましょう」

「ん〜、白じゃなくて、カラフルなのがいいな」

「カラフル…とは…」

「黄緑、水色、薄紫…淡い色の生地ってないの?」

「染めてもらいますか?実家の近くに、染物屋がありますよ」

「そうしよう‼︎」



天然素材で、何色にでもしてくれるんだって。



楽しくなってきた‼︎



大河さんがいる部屋に向かい、ノックすると愛おしい声。



「もう昼か?」

「ううん、雫ちゃんと月ちゃんと、染物屋さん?に行ってくる‼︎だから先に街に出ていい?」

「構わないが…リンを連れて行け。ラーメンは現地集合でいいか?」

「うん、お昼時に行くね‼︎」

「双子とリンもいれば、なにもないとは思うが…あまり無理はするなよ?」

「大丈夫。行ってきます‼︎」



待ち合わせなんて初めてだな〜。


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