狐と嫁と溺愛と
でも、この石がなければまた発作が起こるんでしょう?



なにか隠して持っていられるようなもの…。



「ネックレスに入れるか」

「おぉ、いい考え‼︎」

「生憎俺はこの姿。しばらく元には戻れない。ジローに頼むか…」



大河さんがお父さんに連絡してくれた。



「怒られた…」

「お父さんに?」

「姿が戻らないから仕事にも行けないくせに、さらに面倒かけるなと…」

「あははっ‼︎お父さんのくせに‼︎」



あっ、お父さんの話しはタブーだったかな…。



また気を悪くしたりしない…?



「そうだよな、うん…。俺からしてみれば、ジローは仕事もできるいい男でも、お前からみれば父親以外の何者でもないんだよな…」

「お父さんがいい男とか、本当にありえない。家でパンツ一枚でゴロゴロしてる姿とか、ただのオッサン」

「くくっ…。ジローを狙ってる女狐共に聞かせてやりたいな」

「えっ⁉︎まさかお父さん、モテるの⁉︎」

「あぁ、あれで相当頼りになるからな」



信じられないっ‼︎



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