ミルト

「おい、
置いて行くぞ」



いつの間にか奴は
玄関へいる。



私は特に急ぐこともなく
ゆっくりとタワーを崩していた。





「…おい早く、

そのブラックホールに
カロリー高タワーを
突っ込めよ。」






玄関から戻ってきた奴が
私の横に立っていた。





私は箸を奴に向ける。


奴は避ける。


すかさず
左手でチョップする。



実は両利きなのだ。



だか、
奴は背が高すぎてチョップが
顔面に当たる。







もちろん
怒られる。


もし奴がメガネボーイなら
メガネはパリーンだ。






メガネボーイからメガネをとったら
もうそれは人ではない。

それはもう…。







ーパリーン!!!!!!!ー









「…おい」






奴が笑っていた。






しまった、
"もし"ではなく本当に奴はメガネだった。







私は滑るようにして椅子から下りた。


そのまま床に座り込む。






「…まぁ、
反省してるみたいだしいいよ」






と割れたメガネを拾いながら言った。



私は顔を上げた。










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