ミルト

テイク1



すぐそこに翠湖工業高校の入試が
迫っていた。



姫喜はとっくに推薦で決まったらしく
俺に毎日勉強を教えてくれる。



最近知ったのだが
空も翠湖第一を推薦合格したようだ。








「あすか、
どうしたの!?」






姫喜は朝ごはんを見なながら
話す。



驚きすぎて
目が飛び出しそうだ。




彼女の後ろで
銀行強盗が逃げているとか
わけのわからぬニュースが流れている。








「どうしたも何も…

別に普通の朝ごはんだろ?」







今日のメニューは
食パン、サラダ、ミニオムレツ、フルーツ等々…。


一般的かどうかは知らないが
こんなもんだろう。







そもそも
これだけ用意して

その上まだ文句があるなら
聞いてやらんことはない。








「未来花のバカっ

もう、知らないっ!!!!!!!!」








食パンだけを口にして
姫喜は家を飛び出した。





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