ミルト


…。




学校に着いた俺は
息をとめた。











集中して勉強できるかと
図書室に来た。




やはり誰もいなかった。



静かすぎて
思わず息をとめてしまった。



とりあえず
一番端の窓際の方の席へ行く。








日差しが入り込み
少し眩しい。


窓に近寄り
カーテンを閉めた。





一度席に戻ろうとして
振り返る。



窓を開けた。









――パサッ









俺は風のせいで落ちてしまった
紙切れを拾った。








キレイで
でもどこか男勝りな字。









あまりにも健気なその字。



見回してみるが
どこから落ちてきたのかわからない。







図書室をグルグル歩き、
一冊の本に挟んだ。





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