陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。
知らされた真実



部長とのデートは楽しかったけど複雑な心境だった。


休みは終わり、また仕事が始まった。


いつものように会社に着いて、朝礼が終わると仕事をする。


週始めはやっぱり忙しくてバタバタしていた。


机から離れるのはトイレくらいで、後は電話対応とパソコンから目が離せない状況。


気がつけばお昼になっていて、私は亜沙美と食堂へ向かった。


「やっぱり月曜日って朝から忙しいよね。」


亜沙美が疲れきった顔で言った。


「ずっとパソコン見ながら電話対応だしね。」


「だね!」


だけど疲れていても食欲はあるからしっかりご飯は食べる私達。


食べ終わると、亜沙美がニヤリとして話しかけてきた。


「所で翼!私に何か言う事はないの?」


「何が?」


「土曜日って翼、何してた?」


土曜日…
確か部長が家に来てご飯を食べさせてデートして…。


「な、何で急にそんな事を聞くの?」


「何でって、部長と二人で居るのを見たからだよ!」


「……。」


ま、まじか!亜沙美に見られてたなんて…。


「で?どうして部長と居たのかな?」


「わ、分かった!言うから今は会社だし仕事が終わってからでもいいでしょ?」


「じゃあゆっくり聞かせて貰うからね!」


何だか亜沙美は嬉しそう。


「何?お前ら楽しそうだな!」


そう言って幸太が私達の席にやってきた。


「んー?翼に新しい恋の予感?
幸太は凄く気になる内容でしょ?」


「ちょっと亜沙美!ち、違うから!」


「照れなくていいでしょ?」


なんて言って笑ってる。
まぁ今夜、話せば分かってくれるだろうけど。


「翼、本当なのか?」


「ち、違って!恋愛とか今はしたくないし。」


何故か幸太は急に元気がなくなるし、それを見て亜沙美はゲラゲラと笑ってるし…。
そしてまた幸太と亜沙美の痴話喧嘩が始まった。


この二人、お笑いコンビみたい。


お昼が終わるとまた仕事に集中した。


そして今夜は亜沙美に色々と聞かれるんだろうな。


私はそう思うとため息が出た。


「紺野さん!」


「はい」


振り返ると部長が居た。


すると部長は私の耳元で呟いた。


「ため息ついて何か悩み?それとも俺に惚れた?」


いやいや!あんたが原因でため息なんだよ。
と心の中では思ったが「違いますから!」と言ったら「なーんだ」と言って自分の席に戻った。


そんな私達の姿を亜沙美はバッチリ見ていて、私と目が合うとまたニヤリと笑った。


だから違うんだってばー!


そんな私はどうにか仕事をこなして、やっと終業時間になった。




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