まだ本当の恋を知らない
比べるなんて
その後も部長のアシスタントとしての忙しい日々を過ごしていた。

自分の仕事もあり、大変だけど充実した毎日。

できる男は質問も難しい。

「営業部から新規の顧客の注文がきたぞ。
うちで出来るかコスト的にどうか、類似の商品はないか今日中に調べてくれ。」

「今日中ですか?」

「出来る女、友穂さんだろ?
皆が言ってる。」

「………」

「ま、よろしく。」

持ち上げられたら断れない私の性格を見抜き、意地悪な爽やかスマイルで言ってくる。

「残業だよ…はぁ。」

頼られることに少し嬉しさも感じ、パソコンを打つ手も軽快になる。
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