幼なじみが私の彼氏になりました
サッカー部のキャプテン


「行ってきますよー!」






昨日は空ん家と楽しかったな!






空ともたくさん話したし。







「あ」






あ…。







噂をすればいた。







「…はよう」







「おはよう!」






空は相変わらずかっこよかった。






「一緒行くか」







「うんっ!」








こういうの憧れてたんだよね。







彼氏と登校。








女の子はみんな憧れることだよね。







「そう言えば昨日さ」






「うん?」






珍しく空から話しかけてきた。






「果歩なんか言いかけただろ」






「え…」






言いかけたこと…。






「店員来る前」







「あっ!!」







「なんて言おうとしたんだよ」






「え、あ…いや」






今言わなきゃだめなのこれー…。






「言え」






「えー」






「聞いてやるから」






う、上から目線…。






しかしこれが空の精一杯の事なんだよね。





私だって素直にならなきゃ…






素直じゃない彼女なんか可愛くないもんね。






「あの、ね」







「おぉ」






「私正直、図星だったの」






いかにも、は?って顔の空。






「なにが?」






「やいてんのって言われたの…」






きゃあー、恥ずかしい!!






「…マジ?」







「え…うん…ごめんね、そんな事でヤキモチなんか焼いちゃって…私、空には私だけしか見て欲しくないっていうか空からしたらめんどくさいかも知れないけど…」






「いや、謝んな」






「でも重いし…」







「俺も正直…そう言ってくれたら嬉しい」







「へっ?」






嬉しい、の?






「いやなんもね」






「…」







「今日さ」






「え?」






話が変わる。






「キャプテン決まるよ」








「へー。空なりたいの?」








「いや。俺責任感とかねーし」






「あはっ!そうだね!」







「あ?」







「ごめんなさい」







「別に。今日は相葉と帰んの?」







「うんっ、」







「そう。気をつけろよ」







「心配してくれてる?」







「当たり前」







「ふーん」







「なんだよその目」






「べっつにぃー」






この1年間なんだかあっという間だったな。






私にとってのこの1年間はすごくいいものとなった。







だって空と気持ちがひとつになったから。


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