俺様主人の拾われペット




-----ガチャッ




車に戻り、待っていた花崎にすぐ車を出すように指示し
俺は車内に乗り込む。





「…今、正式にお前を引き取った。」

「----------!!」






中で座って待っていた千夏にそう言うと
驚いたように目を見開いた。





「…どう、やって…。」



信じられないというような目で
俺を見つめる千夏。



「事情を軽く話した。
…そしたら書類を出してくれた。
優しい園長だな。」



そう言うと
どこか安堵したのか、千夏の目が潤んでいく。

俺は驚いて目を丸くし
千夏を見た。

ぽろぽろと段々と流れ落ちる涙に
俺は黙って千夏の頭に手を乗せた。




(何があったのかは知らないが…辛かったんだろうな。)





まだ16.17の子供が
こんな怯えて我慢してたんだと思うと
俺はどこか苦しくなるような感覚を覚えた。





「…もう大丈夫だ。」





俺はそう言って千夏の頭を撫でる。

千夏は俺の言葉を聞いて
突然俺に抱きついてきた。

そしてそのまま声を上げて泣いた。



(………。)




俺は千夏の体に手を回して
泣き止むまで黙って頭を撫で続けた。





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