サヨナラの向こう側
もっと、大人の意見を聞いてみたくて。


私は思いきって、二人のことを皆川先生に相談してみることにした。



部活前に、部室をノックする。


「はい」


「失礼します」


ガラッとドアを開けると、先生はテキストの整理をしてた。


「どうした、佐藤?」


「ちょっと相談がありまして」


「いいよ」



先生は手を止めて私の方へ向き直り、私を見た。


こういう、誠実なところが好きだった。


傷や痛みは、すぐには治らなかったけど。


二人のことを相談できるまで、回復したんだ。





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