サヨナラの向こう側
バイトを終えて、バックヤードから外に出たら。


寒そうに体を丸めてる千広が待っていた。


「美久、おかえり」


最近そっけなかったのが嘘みたいに、笑ってる。


なんだかちょっとムカついて、


「なんか用?」


とわざと冷たくしたら、


「怒らせてごめん。


明日、朝から夜まで一緒にいたいんだけど、いい?」


誘ってくれた。


すごく嬉しかったけど、素直になれなくて、


「しょーがないなあ、何時に待ち合わせ?」


と笑ったら、


「朝9時に、俺んちに来て。


あっ、スカートは絶対はいてくんなよ」


と、念をおされた。


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