Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~

ロックのウィスキーなんて、
一度に飲むもんじゃない。

体は熱くなるけど、
頭は激しく回転したまま。
空回りしてる。

あんまりいい気分じゃない。


足が震える。
春にちゃんと、向かわなきゃと思うのに。


酔っぱらったせいにしたくて、
濃い酒を飲んだのに、
ちっとも勇気なんて湧いて来ない。


俺は、春に気持ちなんて
言えるだろうかという不安で。


いまさら、何ていうんだ?


好きだ…とか

愛してるとか…


そりゃ、言うのは構わないが、
百パーセントからかわれる。

冗談でしょ、って笑われる。


多分、まともに言ったら、
うまくいかないだろう
というとわかってるのに、

言わずにいられない。

春は、別の男の言葉は信じるのに。

己の過去の行動の、馬鹿さ加減のおかげで、

ジレンマに陥っている。


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