Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~


その頃、ナオのマンションでは


「春妃、もう一回言うよ。
この部屋は、雪乃が使うから、
出なきゃならない」


「冗談でしょ?荷物運んだばっかりなのに」


「ごめん、
もっと早く言うべきだった。いい出せなくて」


「一緒に住むのは、もっと後でいいじゃない。
どうしても出て行かなきゃならないんだったら、部屋を借りれば」


「いや、じいちゃんは本気だ。
このことだって、多分、雪乃が言い出したんじゃない。
わかった、わかったから、そう怒るなよ。
ああ、無茶苦茶だってわかってるよ。
でも、決定事項だから…
俺も君と一緒に実家に戻る」



「一緒に住むの?
あなたの家族と?いつから?」



「だから、たった今、言ったろう?
直ぐにだよ」



「ねえ、訳がわからない。
私達、付き合うって言っただけだよ」


「付き合うってことは、
いずれ、その…俺と一緒になって、
会社を継ぐって事だから」


春が、詰め寄ってくる。
そりゃ、怒るよな。
いきなり、
結婚も決まってないのに、同居しろだなんて。


「だから、どうして
その間が1ヶ月もないのよ」


「じいちゃんは、先が短いんだ。
早くしないと、間に合わない」


「嘘、おじいさま、ピンピンしてたじゃない」



「知らないよ。計画では、
とっくに孫が二人いるはずなんだから…
それに、君、既にじいちゃんと約束してるし」


「いつ?」


「雪乃の家庭教師してるとき。
雪乃の志望校変えるとき、じいちゃん、春に聞いてたよ」


「そんなの、覚えてない。
嘘でしょ?
ちょっと待って、おじい様、何て言ってたの?」


「志望校を変えて、
君は、責任持てるのかって…」


「それなら、ちゃんと約束通り、合格させたわよ」


「ああ、やっぱり気づかなかった?
あれ、雪乃を後継者から外すけど、責任取れるのかって聞いたんだ…」



「そんなの知らない!!
ひどい!だったら、
そういう意味だって、教えてよ!」


「だって、あの時、
君がすごくハッキリためらいなく言うから、
俺それでもいいかなあって…思った」



「もう、どうするのよ、お母様、納得してるの?」


「うん、まあ。最近は、
嫁の立場をハッキリわからせるって、
じいちゃんに言われて、張り切ってる…」


「あの…それって、
全然納得してないんじゃない?」



「大丈夫、大丈夫。根は悪い人じゃないよ。
あれ、そんなことより、メール来たよ」



「ん?朱音からだ…何だろう」



ーSpring has come!!


「だって!!
朱音、何かいいことあったのかな」


「春が来た?なんだ、それ、どういう意味?」



「何でもいいのよ。
いい事があったんだね。よかったね!!朱音」




END




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