制服汚しちゃいました

助けてくれる人






「じゃーね、藍梨。」



「うん。また明日。」



放課後。

いつもみたいに、途中まで遥香と帰っていた。

そして遥香と別れたあとは、一人帰路に着く。

すると突然、腕を掴まれた。



「きゃっ…。」



「声も可愛いね、君。」



「…離してくださいっ。」



腕を掴んできたのは、同い年くらいの見知らぬ男。

その男の周りには、5人の男がいた。



「離せって言われて、大人しく離すわけ無いじゃん。

こんな可愛い子、遊ばないと損するし。

ってことで、行こうか?」



「なんなんですか?
離してください。」



半ば強引に、連れていかれそうになる。

そんなときだった。



「……おい、クズども、何してんだよ。」



聞き覚えのある声が聞こえた。



「なっ、仲﨑さん!」



「…その手、離せ。
離さないなら、どうなっても知らない。」



仲﨑くんの声で、男はパッと手を離した。




< 16 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop