あたしをア・イ・シ・テ
アタシのフクシュウ




「ん…」


頭が、すごく痛い。

ズキズキ、ガンガン。

なんだっけ、なにこれ?
あたしどうしたんだっけ?


あたしの思考を頭痛が邪魔する。

目を開けたハズなのに辺りは変わらず暗くて、目隠しをされているらしい。

段々頭が冴えてきて、痛いけれど意識がはっきりした。


「なにこれ…」


腕は縄か何かで縛られて、背中に当たっている柱に結ばれている。


しかも、制服でこんな汚いところに座っていたら汚れてしまう。


「ちょっと!誰かいないの!?」


叫んだ自分の声が反響して聞こえる。

そんなに広いところに、あたしはいるの?


てか、なにこの状況…、あたしなんでこんなことに…。

監禁?


あぁ、確か、殴られて、それから意識なくなって。


…ここはどこ?


ざわざわと、あたしの心を不安が侵食していく。


怖い、不安。
ぐるぐるうずまく。

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