20億光年の孤独sideアキ

アルタイル


先生が死んだ


彼と結婚して3ヶ月後のことだった


桜が散り終わる頃だった


社会人2年目の新米教師
16歳年下


風当たりはかなり強かった


遺産目的だと先生の実家からは罵倒された


私が持っているものは
先生からの結婚指輪と先生の息子の拓海くん


ただそれだけだった




先生は死を間近にして
とても穏やかだった

私が知ってる先生の中で
1番、綺麗で美しかった

「もしキミに、これから先、キミを幸せにしたいと言う男が現れたら
キミは迷わず、恋をしなさい


その人と幸せになりなさい」


「どうして……どうして……こんな時まで
他の男の話をするんですか……」



「それはね……
僕は……キミが思っているよりも

ずっと…ずっと……

キミのことを


アキのことを


……………………。」


せんせい?


ねぇ



お願い




目を開けて




続きを言って…















< 5 / 7 >

この作品をシェア

pagetop