恋色キャンバス~君がおしえてくれた色~
「その絵ってもしかして……」


「『儚さ』ってタイトルの絵だよ。

今年、海に行って見た景色と同じ。
私もあの絵を描いたのは、聖君なんだって
確信した。

私もあの絵にとても惹かれた。
これを描いた人は誰なんだろうって、
自分で調べてた。

そんなときに、聖君と出会って、天羽聖は
自分だって言うし、あー、これって
運命なんだって思った。

でも……、

上手くいくのか、不安だった。
親みたいになちゃうんじゃないか、
上手くいかないんじゃないかって、
不安だらけだった。

でも、好きって思いは止まらなかった。

好きで、大好きで、聖君のことで頭が一杯

だから、告白して、告白されて。

凄く凄く嬉しくて、もっと聖君の事が
好きになった」


こんなことを思っていたなんて、
それに、やっぱり幸来ちゃんが
あのときの子だったんだ。

幸来ちゃんの泣き顔に惚れたけど……


「幸来ちゃん、僕も好きだよ」


幸来ちゃんを抱き締めた。


「ひ、聖君」


これだけは、今、伝えないといけない。


「僕は、幸来ちゃんの泣き顔に一目惚れ
したんだよ。

でもね、幸来ちゃんには笑っていて欲しい
僕の隣で、ずっと笑顔でいてね」


幸来ちゃんの顎をもって上を向かせた。


さっき、泣いていたからか、目に涙が
溜まっている。
とても可愛いく思った。


そして、優しく唇にキスをした。


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