不良にならなきゃ★始まらない?!

カンカンカン…


今日も琉聖くんは階段を一段抜き。


カンカン……ボフッ…ウッ!


急に立ち止まった琉聖くんのお尻に、頭

が直撃した。な、な、何なの?!


私の方を振り返り、一段上から見下ろす

琉聖くん。屋上に続く狭い鉄骨階段には

私達二人だけ。今日は、変に緊張するか

ら早く通り過ぎたいのに。


「…なあ」

『…んっ?』


「…あんま、無茶すんな」

『…へっ?!』


そっと、右腕を掴まれた。


袖をまくり私の腕をながめる琉聖くん。

あれ?薄っすらアザになってる?


「…クソ野郎が」


『あ、あ、あ、あの、ご、ごめんなさい

でも、ぜんぜん痛くな…』

「そういう問題じゃねんだよ」


『…へっ?!』


「…悪かったな」


琉聖くん優しいなあ。こんなのまったく

どうってことないのに。ドジだからアザ

を作ることなんて、日常茶飯事なんだか

ら。でも、ありがとう。


『…ありがとう』


琉聖くんは、悔しそうな顔をしていたけ

ど、その後、ニヤリと笑った。


「…うまそうだな、オマエ」

『…えっ?うまそう?』


「…唇だよ」


『えっ?!ええっ?!』


カンカン…


琉聖くんは、私をドキッとさせておきな

がら、知らんぷりで、残りの階段を駆け

上っていった。
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