日暈 〜halo〜
どんなに叩いても

どんなに泣き叫んでも

開くことのない檻の中。



世間体を気にする母は、

ひかりの声が、外に漏れないように

1番いい場所を探していた。



そして母に都合のいい檻が

人通りのない裏庭の物置だった。



1番広い物置には

足を伸ばすスペースもあって

遊べるものもあって

横になり寝ることも出来た。



隙間から入る日差しを頼りに

いつか開く扉を待ち続ける。
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