日暈 〜halo〜
そんなある日、子供がどうやって

この世に生を受けるのか

授業を聞く事になる。



子供の証として、へその緒を

両親が持っていると先生が言う。



「みんなー!家に帰ったら、お母さんに見せてもらいなさい。
大切に持っててくれてるよ。」



そんなの余計なお世話。



本当の親子にしか無いものだから

そんなもの家にはあるはずがない。



だって、橋の下から拾われた子なのだから。



家に帰ると、母と姉は出かけていた。

もちろん母がいても、へその緒の事なんて聞くわけが無い。



へその緒なんて絶対に無い。

捨て子じゃなければあんな仕打ちは

出来ないはずだよね。



そう信じて、タンスの引き出しを

一段一段探していく。



どうかへその緒がありませんように・・・
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