もっと、君に恋していいですか?
「笠松って分かりやすいよな。」

「幸せオーラ全開だ。」

石田と前川が、笑いながらコソコソ話していると、志信が眉間にシワを寄せて振り向いた。

「余計な事は言わないように。」

「へいへい。」

「怖いねぇ、笠松くんは。」



会社を出て、男女8人でビアガーデンへ足を運んだ。

他の6人が楽しそうに談笑している少し後ろを、志信と薫は並んで歩く。

「あれ?なんかいい匂いする。」

志信が少し薫の頭に鼻先を近付けて呟いた。

「ああ、うん…。すごく汗かいたからね…。汗拭くシートとか髪にするスプレーとか、長野さんがいろいろ貸してくれた。」


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