【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
「む、無理だってば!!ほんとに…
ねぇ、お父さん!!
私…」
だけど私があらためて抗議しようとしても、お父さんはまるで聞いてない。
聞いてないどころか、どこからか大きな紙を取り出して…
「亜里沙、これを見なさい。
これがうちのベーカリーニシムラの完成予想図だ。素晴らしいだろう?
新しい店舗と共に、新しく成長したお前に会えるのをお父さんは楽しみにしているよ」
機嫌良くそんなふうに語り始める。
それを見て思った。
だめだ…
お父さんの中ではもうこれは決定事項なんだ……
「そ…そんなぁ……」
だからそれ以上何も言えなくて、言う通りにするしかなかった。
お父さんは昔からこうする!って決めたらそれを曲げたりしない人だから。
平穏な毎日が、突然音を立てて崩れていくように感じた。
あぁ…
これから先どんな生活が待っているんだろう…。
上手くやっていけるのかな?
考えたらもう不安でたまらなくて、
ニコニコ微笑むお父さんの横で私は、泣きそうな顔で呆然とたたずむしかなかった。