【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
*彼女のフリ?
とある日の食卓にてーー。
「亜里沙ちゃん、たまには休み欲しいと思わない?」
「えっ?」
いきなり俊介さんが、ニコニコした顔で聞いてきた。
…お休み。
確かに、休みらしい休みはない。
まぁそれは実家にいた時からそうだったけれど…。
するとすかさず琉衣くんが突っ込む。
「はぁ?なんでこいつだけ?
こいつが休むんだったら俺にも休ませろよ」
「ああ、いいよ。琉衣も一緒に」
「は!?」
ウソ…?
一緒にって言った…今。
いいのかな?二人も休んで。
「今週の土曜日二人で休み取れよ。
店はなんとかするから。
そんでもって、ちょいと頼みたいことが。
なぁ?親父」
「ん?あぁ。実はな…」
世界さんはそう呟くと、なにやら雑誌を取り出して…
ワケありな感じで語り始めた。
「ちょっと偵察に行ってほしい店があってな」
「「…偵察!?」」