【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
世界さんはイメージよりずっと優しそうで、紳士的な人。
勝手に厳しそうな人を想像していたけれど、もっと柔らかい雰囲気で、知的な感じの男性だった。
二人を見て少しだけ安心する。
よかった……
こんなおじさんおばさんなら大丈夫かな…。
世界さんとお父さんは顔を合わせた途端、二人で色々話し始める。
「すまないね、無理なお願いをして」
「いやこちらこそ。おかげでやっと夢のヨーロッパ旅行に行けるよ」
「娘さんは責任を持ってうちで預かるから」
「あぁ、厳しくしてくれて構わないから。
本人にもいい経験になればと思うよ」
なんだかもう勝手に大人同士で話が進んでいる感じだった。
っていうか本当にこの二人は友達だったんだ。
知らなかった。
だけど私は何も言えない…。
お母さんは静香さんとペラペラ喋ってるし……
するとその時奥からまた一人誰か現れた。
「おっと、出遅れた!もう来てるの?」
きれいめな白いシャツにジーンズ姿の爽やかな男の人。
背がすらっと高くて、髪が黒くて。
一目見ただけで軽く目を奪われるようなルックスの彼は、私を見るなり笑顔で挨拶してくれた。
「あ、君が亜里沙ちゃん?
はじめまして!
俺俊介っていいます。ここの長男。よろしくね!」