真実の愛のカケラ
完璧で嫌な奴
黙りこんで何も言わない宮野だが、俺はしぶとく返事を待つ。
たぶん、認めてしまおうかどうか悩んでるんだろう。



「付き合ってる」


突如聞こえてきたのは、宮野の声じゃない。


ガチャンと資料室の扉が開き、そこから入ってきたのは紛れもなくこの写真に写っている人物。


「うわ、副社長…」


なんでここに…?


「2人でここに入って行くのが見えたんだ。

こんな所に入ることなんて滅多にないだろうから、ちょっと怪しんでしまったんだけど…。
まさかこんな話をしてたとは。


ふーん。
よく撮れてる」


宮野の持ってる写真を覗くと、特にうろたえることもなくこの反応。
さすが、肝が据わっている。
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