キミの一番大切な人
「はあ…」



いつもお化け屋敷のことを考えるたび、ため息が出る




なんだか憂鬱。



「理沙ー!」



衣装部屋から戻る途中、誰かに声をかけられた



男子で私のこと呼び捨てで呼ぶのは一人しかいない




奏多だ。



「どうしたの?」




振り向いた先には予想通り奏多が立っていた




学校案内の時以来、私と奏多はよく話すようになった






「理沙が見えたから声かけようと思って



文化祭の準備忙しいな」



奏多の手には衣装部屋に置くであろうたくさんの衣装を持っている




「うん!


奏多、半分持つよ」




奏多が持っている衣装を半分受け取る




「大丈夫だって



俺だって一応男なんだし



じゃあ、衣装部屋の電気つけてもらっていいか?」



「わかった!」




奏多に言われた通り衣装部屋の電気をつける
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