本当のわたし
「いらっしゃい」

そう言って春樹は門を開けた。
久しぶりに実家を見て梨花さんは既に泣きそうで、陸斗は更にガチガチに緊張していて動けない様子。

「行こう。」

俺がそう声をかけて中へ入る。

「たっだいま〜!」

春樹が元気よく玄関の扉を開ける。
お前のそのギャップなんとかならないの?
世間の人が持つモデルとしてお前のイメージと180°くらい違うぞ。

春樹の声でばあちゃんと叔母さんが玄関に来る。

「おかえりなさい、梨花。久しぶりね、陸斗くん、優希くん」

「ただいま。お母さん、お姉ちゃん」

梨花さんは、ばあちゃんの言葉に泣きながら答えた。

「梨花〜!」

叔母さんそう言って梨花さんを抱きしめた。

「お久しぶりです。」

そう言って陸斗は頭を下げた。

「久しぶり。ばあちゃん、叔母さん」

「大きくなったね、優希くん」

そう言ってばあちゃんは俺を抱きしめてくれた。

ここじゃなんだからとリビングへ案内してくれた。久しぶりに来るここは何も変わらなくて幼い頃の記憶を呼び戻してくれる。

「今まで本当にごめんなさい」

「何言ってるのよ。家族なんだから喧嘩の1つや2つするわよ。だからもう気にしないで。たまには帰っていらっしゃい」

「どんだけ心配したと思ってるのよ!バカ梨花!」

「ありがとう。お母さん、お姉ちゃん」

「あの人もバカよねぇ〜。こんな可愛い娘を置いて出て行くなんて。」

良い家族だなぁ。
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