本当のわたし
「優希!俺もそろそろ風呂に入りたい!」

俊の声ではっとして時計を見るともう22時だった。俺は一体何時間風呂に入っていたんだろうか。

のぼせるわ、ボケ。

舞美と日向にも久しぶりに会いたいなぁ。
夏休みになったら陸斗のところに行って、久しぶりに地元に帰って、今日のメンバーとも遊びたいな。やりたい事がいっぱいだ。

「はいはい。ごゆっくりどうぞ〜」

「まったく!舞美と電話してたらいつの間にお前いないし、お風呂入ろうと思ったらなかなか上がってこないし〜!」

ぶつぶつ言ってる俊は放っておいて、ちょっとだけ勉強をする事にした。

テキストを開いたら「頑張れ〜!」三木らしい字で書かれた付箋を見つけた。

「いつの間に」

俺の三木に対する想いは言葉にしちゃいけない気がする。

たぶん恋とは少し違う。
もっと複雑でもってはいけない感情なんだと思う。

言葉にしたら三木を深く傷つけてしまうような気がして少し怖い。

「優希〜!ここ間違ってるぞ!」

ぼーとしてたら後ろから俊に間違いを指摘されて死ぬほど驚いた。

「お前!びっくりしたわ!てか、どこが間違ってんだよ!」

「だから、これはこの文法を使わなきゃだめなんだってば〜」

それから結局2人で1時間くらい勉強した。

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