ヒスイ巫女4
最終決戦

「ヒスイ様!陸様!敵の数実に10万。その軍勢が空に浮かび今にも攻撃が来る勢いです。」
兵士の言葉を聞いた後ヒスイたちはムーブメントで巫女の国上空へと向かった。
ヒスイが空に着くと10万の兵士がヒスイに槍を向けた。
ヒスイはそれに畏怖する様子もなく、
「ここの大将は誰だ。」
低い脅すような口調で言った。
だが敵はぴくりとも動かず槍をヒスイに向けている。
「止め!」
その声が聞こえると兵士は一斉に槍を収めヒスイまで道を作った。
「大層な登場の仕方ね。大将さん。」
少し馬鹿にするように言った。
「ふ、その様子だと俺の正体が分かっていたみたいだな。」
「当たり前だ。忘れるはずがない。」
ヒスイは大将の目を睨んだ。
「ね、琉生さま。」
大将の正体はヒスイの大事な人を奪い、そしてヒスイの力によって殺され、復讐の念だけで生き返ったそんな怨念の塊、琉生であった。
「あんたは私に殺されたあとただ復讐の心を持ち続け転生した。そして私に復讐しようとしていると、はっ馬鹿なことに一生をかけたものだな!」
ヒスイは馬鹿にしたように笑った。
琉生は怒り、ヒスイに刀を向けた。
かきん。
心地の良い鉄の当たった音がした。
琉生の刀にしたから弓があたり飛ばされたのだ。
「ヒスイはもうお前の手で傷つけやしない!」
蒼が地上から弓矢を放ち琉生の刀をはらった。
「ここでは巫女の国に被害が渡る。移動させてもらうよ。転送!」
10万の兵士と琉生と蒼たちがヒスイの力によって巫女の国から離れた砂地に移動した。
そこは見渡す限り砂、砂漠のような雰囲気があるそんな場所であった。
「ここは...」
琉生が呟いた。
この場所は琉生にとってもヒスイたちにとっても忘れられない場所であった。
「そう、ここは私が破壊の力を使い、全てを無くした場所。だからここには生命が宿らない。私が破壊したからな。」
ヒスイは琉生に向かっていった。
「ここだと巫女の国に被害がわたらないと思っているのか?」
琉生がヒスイに問した。
琉生の口元が歪み、気味の悪い笑顔となった。
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