color【完結】
orange




***



アマネさんとそれっぽい話をしてから、3ヶ月が経った。



僕は結局、彼らを警察に突き出すことはしなかった。


そうなる前に、彼らが改心?したのだ。
























「悪かった。」



あの、リーダーの言葉と顔が忘れられない。

3日ほど学校に来なかったかと思ったら、夏休み前日に僕と同じくらい顔を腫らして体を引きずりながら現れたのだ。



あんまりびっくりしたものだから、言葉が出なかった。かと思うと出てきた言葉は


「ど、どうしたんですか?」


というものだった。だってあまりにも酷い有様で、それ以外に出てくる言葉がなかったのだ。




詳しいことは説明してくれなかったが、「理不尽に殴られる痛みを知った。」と言っていた。なにかあったのは間違いなさそうだ。






それから、リーダーと一緒に僕をいじめていた人たちも少し怪我をしていた。一緒に謝ってきて、僕は彼らに「気にしない」と答えた。







ついでに言うと、完全に傍観を貫いていたクラスの人たちからも「悪かった」と言われた。一体彼らに何があったというんだろう。





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