はちみつ色の太陽
 



「……わ、悪かったな、疫病神だとか、そんなこと言って」


「……ううん。別に、もう気にしてないよ?」


「っ、だからっ、お前、そうやってヘラヘラ笑って誤魔化すの止めろよ!さっきだって、俺の言葉にムカツイたからキレたんだろ!?」


「えへへ。まぁ、さっきはそうだったけど、でもなんか、全部どうでもよくなっちゃった」


「……お前、やっぱり変な奴だな」


「うん。日下部くんの言うとおり、私って変みたい」


「……急に開き直るなよ。お前って……ホント、どうかしてる」



呆れたようにそう言って、小さく溜め息を零した日下部くん。


そして、それと同時にゆっくりと伸ばされた手。


その手は無造作にも柔らかく私の髪に触れると、夏風が通り抜けるようにサラリと私の髪を優しく撫でた。



 
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