窓際の山河くんの隣は。

それから私達は、これからどうやって受験勉強して行こうか、
なんて話をひとしきりした後、ミカが思い出したように大きな声で言った。


「あ!そうだ、凛子。明日提出の英語の宿題。もうやった?」

「あ、うん。一応やったよ。でも、今回あんまり自信ないんだけど……」


私はそう言いながら、“いつものように”ミカにノートを渡した。


「超助かる!うち本当に英語苦手なんだよね」

サンキューと、軽く言いながら私のノートを自分のかばんに入れたミカは、

さっきまでの模試の結果に落ち込んでいたとは思えないほどスッキリした顔をしていた。


「えー!毎回ミカばっかりずるーい!ねぇ、あたしも写してもいい?お願いっ!」

「うん、いいよ」

「やったー!流石凛子! ねぇミカー。家帰ったらそのノート写メって送ってくれない?」


ミカのオッケーという声を聞きながら、
私はまた自分のしていることに少し嫌気が差した。


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