窓際の山河くんの隣は。

──────...


中学二年の夏。
悲劇が訪れた。

いつも通り、普通の毎日を過ごしていく。
そう思っていたのに。


「ごめんなさい、ごめんなさい」


もう、俺にしがみついて泣きわめく母さんの顔なんか見たくなかった。


「私、歩にもう色んなことしてあげられない……お母さんのこと、もう嫌いになったよね……?」



俺が小学校の時、父さんが病気で死んでから、母さんはずっと元気がなかった。

そんな母さんを励まし続けたのがある男で。
母さんはソイツと再婚まで考えていた。

なのに。

金が必要だからと、母さんから多額の金を請求し、そいつはその金を受け取ると姿を消した。


借金までしてその男に貢いでいた母さんは、裏切られたと知った瞬間、精神が崩壊してしまった。


毎日家に取り立てが来て、母さんが泣きわめいて、ごめんなさいと謝り続けて。


中学生だった俺は、そんな生活に耐えられるはずがなかった。
< 58 / 91 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop