サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
式終わると周りの女子生徒達は、
その話題でもちきりだった。
「ねぇ、あの銀髪の彼…ヤバくない?
カッコいいし……」
「あんなイケメン居るなんてマジでラッキーかも」
なんて言っている。
私も同意したくなるが、その輪の中に入れない。
中には、すでに話しかけている強者がいて
囲まれていた。
羨ましい……。
私は、遠くの方で見つめる事しか出来ないのに
すると遠くから
「咲良ー!!」と呼ぶ声が聞こえてきた。
振り向くと唯一の親友で幼馴染みの舞香だった。
「舞香…」
やっと話せる相手に巡り会えた。
嬉しさのあまり抱きつきたくなる。
さすがにやらないけど
「どう?クラスは?
新しい友達は、出来たの?」
「……出来たら今、1人で居ないと思う」
「そりゃあ、確かに。
相変わらず人見知りが激しいわねぇ~あんたは」
舞香は、呆れながら私を見てきた。
舞香とは、幼稚園から一緒だ。
自宅がすぐそばで、ずっと一緒に居る。
私と正反対で明るく
面倒みのいい彼女のお陰で
何とか学校で過ごす事が出来ていた。
なのに…クラスが離れるなんて
「だって、輪の中に入って行けなくて…」
「そんなの最初の内だけよ。
きっかけを作ればいいんだから
挨拶から始めなさいって言ったでしょ?」