海恋


「んじゃ、オレはこれで。
バイ…」



ガシッ



手を振ろうとしてた右手を、あたしは右手で必死で掴んだ。



当然、そんな行動に、陸くんは驚きふためいて、目を丸くした。



「咲良………?」



陸くんが不思議そうに首を傾げて、あたしはハッと我に返った。



あ、あたしは一体何を...



「な、なんでもないっ
…ゴメン」



「そう?
んじゃ、今度こそバイバイ」



「うん、バイバイ...」



陸くんは手を振りながら駆けて行き、曲がり角に曲がり、見えなくなった。



「咲良ぁ」



取り残されたあたしとリコも、2人で並んで廊下を歩き出した。



「咲良さぁ... 今なんで、あんな行動してたぬか、わかるかね」

















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