許せない、だから奪ってあげる
「助けてっ」

なんて言葉、この一年で何度叫んだだろう。

喉も、体力も限界だ。

「お願い!助けてよ!!」

それでも叫ぶ、意味なんて無いけれど、その時の僕にはそれしか出来なくて、そうする以外の選択肢を考える余裕もなかった。

僕は、体育館倉庫に閉じ込められていたんだ。巨体なオス4匹と共に。
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