輝く太陽のようなきみと、永遠を。【旧ただキミ 修正中】

実は、陽菜とはクラスが別なのだ。

私と真綾が、6組で陽菜が隣のクラスの5組。


去年はみんな同じクラスだったが、2年に上がった際、陽菜だけ綺麗に別れてしまったのだ。



あの時の陽菜、凄く泣いてたなーなんて、思い出して少しばかり懐かしさを感じた。


「陽菜も大変だね〜」


「だね〜」


なんて、真綾と話しながら教室へ戻った。

その後、私と真綾は自分の席に戻り、次の授業の用意をしていた。


そんな時、



「なぁ、山吹。
数学の教科書、見せてくんね?」

横から声が聞こえた。


この声の主は、瞬くんだ。

橋本瞬(ハシモト シュン)くん。
2年生になってはじめて同じクラスになった。



「えっと、教科書…?」


「そー。

ほら前回課題出されたじゃん?

あれやるの忘れててさ、今思い出してやろうとしたんだけど、

今日うっかり教科書忘れててさー」


ごめんね、と言いながら両手を合わせてきた瞬くん。


…なんか、意外だな。

私の知る瞬くんは見た目は制服着崩してたり、

ピアスホール空いてたりしてちょっとチャラそうに見えるけど、


実はみんなに優しくて気配りもできるいい人だから。

それに、忘れ物なんてしなさそうなイメージなのに。


「……もし良かったら、教科書見せながら教えてあげようか?」


私がそう言うと瞬くんは嬉しそうに目をキラキラさせて


「えっ!いいの??」

と言ってきた。

まさかここまで嬉しそうにしてくれるとは思わなかったから驚いた。

「う、うん……私でよければ、教えるよ」


人に教えるの、嫌いじゃないし。

寧ろ、人に教えると自分の理解力も上がるから好きなんだよね。教えるの。


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