愛に結ばれた蝶
『お大事に』
医者が出て行く
そこで初めて包帯に触れた
…もう見えない右目
『しかし…
あの子が運ばれてきて驚いたよ
何だろうね…あの目は』
廊下から医者の声が聞こえてきた
もう1人誰かいるようで
別の声も聞こえてくる
『ええ…
真っ赤ですからね…
周りではなく
普通黒目の部分が赤いですから
何かの病気でしょうか?』
『さぁな…
しかし気持ち悪いなあの目は
呪い殺されそうだアレは』
そこまでしか聞こえなかった
だけど僕はそのまま目を伏せた
僕の赤い目から
透明な涙がこぼれ落ちた