愛に結ばれた蝶








「じゃあ
何で結はあたしに敬語使うの?

同い年なんだから
タメ口でも良いのに…」


「そっ…それは…

僕らは最初出会った時
殺人鬼と
殺人鬼に殺人を依頼する人っていう
関係だったじゃないですか

依頼人は
実行者にタメ口では
いけないと思いまして…」


「じゃあ今は違うじゃない
タメ口使ってよ

あと
あたしのことは蝶子って呼んでよ
チョコだと過去と同じだから嫌なの

さん付けなんて堅苦しい呼び方しないで
チョコって呼び捨てにしてよ」


「いっ…いきなりですか!?
こ…心の準備と言うものが必要では…?」


「心の準備なんていらないから!
ほら早く呼んでよ

あたしだけ結って呼び捨てなの
可笑しいと思わない?」


「ずっずっと蝶子さんだったので
今更呼び捨ては…慣れません…」



見る見るうちに真っ赤に染まっていく結の顔

…結って案外ヘタレなのね…



「当ててあげようか結
結って今まで女と付き合ったことないでしょ?」


「な…ないですけど…」




やっぱり

女慣れしていないもの








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