冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~

 アシュレは目を見開いた。

 そして呆然としていたアシュレは突然笑い出した。



   「お互い気づかなかったと、、、それで一年たったわけだ。」

   「はい。」



 リューリも素直に頷く。


 笑いをおさめたアシュレは、リューリをじっと見つめた。

 熱のこもった瞳で見つめられ、リューリは全身が熱くなるのを感じた。



   「リューリ、愛してる。」

   「私も、陛下を愛しています。」



 お互いが引き合うように、顔を寄せあい、唇を重ねた。

 啄むようなキスは、すぐに熱く、情熱的なものにかわる。

 アシュレはリューリの体に腕をまわすと、強く抱きしめた。



   「ああ、やっと手に入れた。」



 リューリもアシュレの背に手を回し、しっかりと抱きしめかえす。



   「ここには毛布しかない、下も固い床だが、、、。」

   「かまいません。」



 くすっとアシュレが笑った。
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