キャラメルに恋して



私、知ってるよ。


麻耶のお弁当の中身が毎日同じだってこと。


私がハンバーグとトマト好きなの知ってるから………。




自惚れかもしれない……



なんて思ったりもしたけど、麻耶は小さな事まで気が聞くから、きっと私の考えは間違ってないと思う。



そんな麻耶の優しさが心にゆっくりと染み渡っていくのがわかる。



そんな時、友達っていいな……って心から思うんだ。



麻耶、もうちょっと待ってね。


もうすぐ元気になって麻耶のハンバーグ食べるから。


それまでは見守ってて………。



そう思いながら、小さなキャラメルを口に入れた。





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