キャラメルに恋して



―――――ポタッ


何処からか音がした。雨かな………?


そう思って、私は空を見上げた……。


すると、今度は頬を暖かい何かが伝い、流れ出た…………。


あぁ…これって。


雨だと思っていたそれは、雨じゃなかった。


だってね、気づいちゃったんだ。


締め付けられる胸の感覚に。


潰れるように痛む、喉の奥の感覚に……。


私の目から溢れるように流れ出す涙の存在に………。



私、泣いてたんだ……。


だから、周りの人の視線が痛かったんだね。



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