能あるイケメンは羽目を外す
楓がホットミルクを飲み終えると、俺は彼女を抱き上げた。

「陽斗?大丈夫。歩けるよ」

楓はそう主張したが、俺は彼女の目を見ながらゆっくりと頭を振った。

「いいの。楓を甘やかしたいんだ」

楓を抱き上げて俺の寝室に向かうと、彼女をベッドに寝かせる。

「大丈夫。何もしない。横で一緒に寝るだけだよ」

暗い表情の楓を安心させようと、彼女の頭を優しく撫でる。

「……そういうんじゃなくて……私……章介に触れられたし……キスされたの。だから……私……汚れてる。今日は自分の寝室で……」

やっとの思いでそう告白すると、彼女はその綺麗な瞳に暗い影を落とした。

「楓は綺麗だよ。でも、俺の言葉が信じられないなら、俺が楓の身体を全て消毒してあげる」

優しく微笑んで楓の唇にゆっくり口付けると、俺は彼女の指先から足の爪先まで時間をかけてキスの雨を降らせた。
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