Sugar Love 番外編②
2日後琉聖は空港から直接マンションへ向かった。



鍵を開けて中へ入ると貴子の言ったとおり、柚葉の携帯はテーブルの上に置かれていた。



ゆず・・・・。


ネクタイを緩めながら書斎へ入る。



上着を脱ぎイスに乱暴に投げると机の上の封筒に気がついた。



「?」



封筒の表書きには「琉聖さんへ」


柚葉の字だ。



糊付けされていない封筒を開けた。



琉聖さんへ

お手紙を書くなんて初めての事ですね。

でも何から書いていいかわかりません。

まずあたしの心に巣を作ったのは子供を持てないかもしれないという事。

そして琉聖さんには元気な赤ちゃんを産める人が良いのではと思い始めました。

あたしは琉聖さんを幸せに出来そうもありません。

あたし自身つらくて幸せではありません。

離婚してください。

何も望みません ただ離婚だけ・・・。

一人でイタリアへ行ってきます。

今までありがとうございました。




離婚届には柚葉のサインと印鑑が押してある。



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