「素直じゃなくて、悪いかよ。」


「どー考えても無理でしよ。茉林に風邪ひいてほしくないし。私が、茉林の家まで送るから」



風ちゃん優しい……!



だけど……風ちゃんに申し訳ない。



だって、雨の中わざわざ逆方向のの家まで歩いてもらうなんて……



「気持ちだけもらっとくよ!ありがとう!風ちゃんが、濡れても困るし……」



「なんで、茉林はそう頑固なのよ!」



二人で口論していると、



「あっ……酒井くん」



風ちゃんの目線の先には、雨が立っていた。
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