君の隣。


藤原君。藤原君。藤原君。

『…大丈夫?』

『…1年2組藤原洸』

『藤原君、すき!!』

『興味無い』

『早く食べるんでしょお昼。』

『でもあんたも、はちまき似合ってるよ』


あの日あの時
君が保健室につれてってくれた日
私はあなたに恋をした。

どんなに冷たくても
愛想なくてもそれでもいいから
振り向いてほしかった。


押して、押して、押して、

リナ先輩なんか超えてやるなんて思ってた。
結局超えられなかったけど。


張り裂けるように胸がいたい。
ズキズキ痛む。


藤原君の片思いが叶うんだ。
これで、いいじゃないか。

はっぴーえんどだよ。

なのになんでっ、

「っ…なみだとまん…ないのっ…」


すき。ほんとにすき。
愛してるなんかじゃ足りないくらい。
全部全部藤原君が教えてくれた。
恋は苦しんだって。
でもそれ以上に幸せなんだって。


もう十分じゃんっ…。


忘れたくない。でも忘れなきゃいけない。
藤原君と過ごした日々は思い出になる。


ほんとにほんとに大好きだったんだ。


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