夕方5時半過ぎの魔物




中村くんと知り合ったのは二年になってすぐのことだった。



もともと莉央と仲がいい遠野くん繋がりで一緒にいるようになって、今は基本的にいつも四人で行動している感じ。

だけど中村くんはどちらかと言うと無口な方だし、二人きりで話したことなんてない。




いつの間にか「はるちゃん」なんて呼ばれているけど、実際すごく仲がいいとかは全然ないし中村くんのこともよく知らなかった。




「忘れ物?」


「あ、うん。ちょっと課題のノートを…。中村くんは何してたの?」




人見知りなりに緊張しながら当り障りのないことを口にした私に、中村くんはなぜか一瞬迷ったような顔をしたあとで、「俺も忘れ物」と言った。






迷うことなんて何もないのに。



そう思いながら私が帰ろうとすると、中村くんはまだ帰らないらしく、それも少し疑問に思いながら教室を出た。




案外、ミステリアス男子なのかもしれない。




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