空色canvas
「彼女には……記憶がないんだ…」
「……は?」
言っている意味が分からない。
「君はサヤちゃんに初めて会ったとき違和感を感じなかったかい?」
「…違和感?」
「泣いたり笑ったり怒ったり…クルクル表情が変わって、まるで子ども…」
「………」
初めてサヤの声を聞いたとき小学生かと思った。
でもそれはサヤ自身の声であって気にすることじゃない。
だけど…
笑って泣いて頬を膨らませたりして…その姿はほんとに子どもみたいだった。
そしてサヤは年齢を聞くと言った。
“10歳だよ♪”
からかわれてると思ったけど、サヤを見ていてどうしても嘘を言っているとは思えなかった。
だから俺はサヤの言葉を信じた。