空色canvas
「もっともっと元気にしてあげる!」
「………っ!」
君はやっぱり不思議だよ。
その笑顔は君が作り出す魔法で…
俺はその魔法に簡単にかかってしまうんだ。
そしてその効力が消えなければいいのにといつしか願っていた。
「君の…名前は?」
自然と口から出ていた。
だけど俺の問いかけに彼女は怪訝そうな顔をした。
「覚えてないの?」とでも言うように…
「あっごめん。上の名前…苗字はなに?」
そう聞くと彼女は納得したのか頬が緩んだ。