あの日の雪を溶かすように



「なんでッ!?先輩…なんで死んじゃうんですかッ!?
なんでもっと早く…!!
なんで…なんで先輩なんですかッ!!?
私にとっても先輩は家族ですッ…!!
かけがえの無い人ですッ!!」



アリスはただ黙って、葵の頭を撫でながら、
頷くしか、なかった。



「私は… 死なないから…
先輩… かけがえの無い人を無くしちゃったら、どうすればいぃんですかッ…!!?

やだょっ… 先輩は… 死んじゃ駄目だよッ!!!
死んじゃうなんて 嘘だよッ!!!
ぅっ…
ウワァァアァアア!!!…」



アリスはただ黙って、葵の頭を撫でながら、頷くしか、
出来なかった。







< 212 / 313 >

この作品をシェア

pagetop